「巨悪の朝鮮王朝三大悪女」は誰なのか?

 

朝鮮王朝時代に女性たちは、本当にたくましく男尊女卑の社会を生き抜いていました。実際、韓国時代劇には男を手玉に取る女性が数多く出てきます。その中で特に有名なのが「朝鮮王朝3大悪女」です。この3人とは、張緑水(チャン・ノクス)、鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)、張禧嬪(チャン・ヒビン)です。果たして、どんな女性だったのでしょうか。

朝鮮王朝三大悪女のことを詳しく説明した『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』(康熙奉〔カン・ヒボン〕著/実業之日本社発行)




大物女優が演じた悪女

まず、張緑水から説明します。
彼女は、暴君として朝鮮王朝の歴史で一番評判が悪い10代王・燕山君(ヨンサングン)の側室でした。王宮にあった財宝を勝手に持ち出すという強欲ぶりで、燕山君の悪政に加担しました。
よほど周囲から怨みを買っていたようで、燕山君がクーデターで王宮を追放されたあとに、憎悪を持つ人たちによって彼女は襲われて斬首になっています。
その遺体に庶民が石を投げ続け、やがて石塚ができたそうです。張緑水は人々にここまで憎まれたのです。
一方、鄭蘭貞は、11代王・中宗(チュンジョン)の3番目の正室だった文定(ムンジョン)王后の手先だった女性です。
この文定王后は自分が産んだ息子を王位に就けるために様々な陰謀をめぐらした王妃で、その悪事の実行役になったのが鄭蘭貞です。




韓国では、大ヒットした時代劇の『女人天下』で主人公になり、とても有名になりました。なにしろ、『女人天下』で鄭蘭貞を演じたのが大物女優のカン・スヨンで、それだけで話題になりました。
(ページ2に続く)

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