旨い栗を堪能
渓谷沿いに木道を歩く。
鮮やかなモミジを見つけては、写真をパチリ、パチリ。
非常に気分が良かったのだが、木道を進んでいるうちに、脇に大きな足跡を見つけた。人間のものじゃない。かなり大きい。しかも、足跡の間隔が四つ足にピッタリ。
熊?
定かではないが、そう思った瞬間にブルブルッときた。
「モミジの写真を撮っている場合じゃない」
ドキドキしながら引き返した。
ようやく駅前広場に戻ってきたら、美味しそうな栗を売っていた。
売り場のお姉さんに勧められるままに、試食してみた。
恐怖心が消えた後の栗がバツグンに旨かった。
文・写真=康 熙奉(カン ヒボン)