見事なしゃべりが快感
イ・ジュンギのアクションシーンは本当に見応えがあり、日頃からよほど鍛錬しているということがよくわかる。20代前半のK-POPスターのような瞬発力を連続して見せてくれて胸がスッキリする。
演技力は言うまでもない。
ドラマの中でのサンピルは自信過剰なところがあって、どんな危険な場面でも余裕を持って対処していこうとする。
見ていてハラハラさせられることも多いのだが、イ・ジュンギのメリハリのある演技が各シーンを見事につないでいる。
ジェイはとても勝気な女性弁護士という役で、サンピルとは衝突してばかり。必然的にソ・イェジとイ・ジュンギの言い争いが増えるが、イ・ジュンギの「立て板に水」のようなしゃべりは実に快感だ。
画面を見ながら、何度もうなずいてしまうほどなのだ。
『無法弁護士』には哀愁が漂っている。
なにしろ、主人公のサンピルの心の傷はとても深い。弁護士だった母親が自分の目の前で殺されたという深い傷は癒やされない。
最愛の母は、死ぬ前に「絶対にキソンに帰ってきてはいけない」と少年時代のサンピルに厳命した。
しかし、その言葉に反してサンピルは故郷のキソンに帰ってきてしまった。そこは、様々な利権が絡む悪の巣窟とも言える街であった。
手ごわい敵ばかりだ。
その中で、サンピルはどのように弁護士として活躍し、愛する母の復讐を果たしていくのか。
イ・ジュンギは、魅力的な主人公に扮して、惚れ惚れするような演技とアクションを見せてくれる。
まさに彼の真骨頂が存分に見られるドラマ……それが『無法弁護士』だ。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
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