『オクニョ』の悪徳夫婦の最期はドラマと違って史実ではどうだった?

 

『オクニョ 運命の女(ひと)』で最終回まで悪行を繰り返していたのが、尹元衡(ユン・ウォニョン)と鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)の悪徳夫婦であった。実際の歴史では、2人はどんな末路をたどったのだろうか。




念願の貞敬夫人

鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)は最下層の身分だった。
彼女は妓生(キセン)となり、宴席で酔客のとなりに座りながら、人間をよく観察して出世しそうな人物をさがした。
その中で、めざとい鄭蘭貞が目をつけたのが尹元衡(ユン・ウォニョン)だった。
尹元衡は、11代王・中宗(チュンジョン)の三番目の正室だった文定(ムンジョン)王后の実弟である。
文定王后に引き立てられて、尹元衡も高官にのぼりつめていた。
鄭蘭貞は尹元衡に意図的に近づき、妾になった。
姉の権力に乗って高位を得た尹元衡にとって、美貌の妓生を妾にするのは自尊心をくすぐることであった。
しかし、鄭蘭貞のほうは高官の妾ではとうてい満足できなかった。彼女は初めから尹元衡の正妻になることを狙っていた。




ついには、尹元衡と共謀して彼の妻を毒殺し、その後釜にすわった。念願だった尹元衡の正妻となった鄭蘭貞は、従一品の品階を授与された。
この品階をもつと、「貞敬(チョンギョン)夫人」と尊称されるのだが、そう呼ばれる気分は最高だった。
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