食器を持たない
食事中の動作についても、日韓で違いがあります。
典型的なのが、韓国では食事中に器を持って食べないことです。
現代の韓国にも、朝鮮王朝時代からずっと受け継がれてきた「両班(ヤンバン)文化」が残っています(両班とは貴族階級のこと)。この中では、器を持って食べることはいけない、とされました。
なぜなら、伝統的に使われてきた食器は「ノッキ」という重い鉄器だったので、手に持って食べることができなかったのです。
また、韓国料理に出てくる汁は長く平たい形の食器に入れるため、さじですくって食べるほうが理にかなっていました。
つまり、原則的に韓国では食事のときに食器を手に持ちません。ここが日本とはまったく違うところなのです。
文=「ヨブル」編集部