彼が持つ多様性/パク・ソジュンの神髄:第10回

 

『キム秘書はいったい、なぜ?』で究極的なナルシストを演じていたパク・ソジュンは、それでも人間のおかしさを十分に見せていた。そんな彼が『梨泰院クラス』ではどん底から這い上がっていく強さを見せてくれた。

写真=JTBC『梨泰院クラス』公式サイトより




覚悟が備わった男

ドラマ『キム秘書はいったい、なぜ?』でパク・ソジュンは、ルックスも仕事ぶりも完璧なカリスマ経営者を演じていた。しかし、長く仕えたキム秘書(パク・ミニョン)が辞めると言い出したとたんに、そのカリスマぶりがガタガタと崩れてしまう。そのように、落差を感じさせるコミカルさもドラマの面白さに結びついていた。
しかし、『梨泰院クラス』では違った。
落差もなければ、コミカルでもない。まさに、パク・ソジュンは頭を短く刈り上げて突っ走る男を演じている。
その主人公の名はパク・セロイだ。
「簡単に生きちゃいけない。難しい人生ほどいいんだ」
そんな覚悟が備わった男だ。
そして、「どんな苦難にも立ち向かっていく」という一途な気持ちが強かった。
『キム秘書はいったい、なぜ?』で演じたカリスマ経営者から『梨泰院クラス』のパク・セロイへ……。




あまりにも演じるキャラクターが違いすぎるが、それゆえに、視聴者はパク・ソジュンが見せる七変化を楽しむことができるのだ。
それにしても、パク・ソジュンは本当に引き出しが多い俳優だ。彼が持つ多様性が演じる役柄にもよく出でいる。

文=「ヨブル」編集部

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