猛暑の休みには涼しげなパク・ボゴム主演の『雲が描いた月明り』で爽快になる!

 

猛暑が続く日本列島。せっかくの休みだからといっても、渋滞覚悟で出掛けるのも大変だ。それならば、エアコンが効いた部屋で冷たいものを飲みながら好きなドラマを見るのが大正解かもしれない。そのドラマ……『雲が描いた月明り』ならば言うことがない。初めての人も一度見た人も、休みを利用してぜひ集中的に見てみよう。

写真=韓国KBS『雲が描いた月明り』公式サイトより




頭脳明晰な世子

『雲が描いた月明り』の魅力は、なんといってもパク・ボゴムだ。彼が颯爽とイケメンの世子(セジャ/国王の正式な後継者)を演じたからこそ、このドラマはときめくような面白さがあった。
もちろん、歴史知識がないまま『雲が描いた月明り』を見ても面白いのだが、歴史背景を知ってストーリーを見ると、さらにドラマの味わいが深くなる。
そこで、パク・ボゴムが演じた世子のモデルとなっている孝明世子(ヒョミョンセジャ)について説明しよう。
1809年に生まれた孝明世子は、23代王・純祖(スンジョ)の長男だ。
孝明世子は幼いころから頭脳明晰で、中国の古典に早くから精通していた。そういう素養があるがゆえに、朝鮮王朝の最高学府である成均館(ソンギュングァン)にわずか8歳で入学し、さらに勉学を積んだ。
朝鮮王朝には数多くの世子がいたが、その賢明さは随一であった。
その知性に純祖が大変な期待をかけたからこそ、まだ18歳だった孝明世子に1827年から代理聴政(テリチョンジョン/摂政のこと)をさせたのだ。
代理聴政で実績を上げれば堂々と王に即位できるのだが、逆にここで失政を重ねると世子としての適性を疑われてしまう。




そうなると、国王の座が危うくなる。
それだけに、世子が代理聴政をするというのは、夜も眠れないような緊張感が伴うものであった。
何よりも、政治の中枢にいる官僚たちとうまくやっていくことが難しかった。
実際、『雲が描いた月明り』で描かれていたように、孝明世子が代理聴政をしたときというのは、国王の権力が弱くて高官たちが実権を握っていた。
そんな難しい立場であった孝明世子が真っ先に取り組んだのは何か。
それは、人事の改革だった。
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