演じることとは?
ドラマ『シークレット・ガーデン』(2010年)で演じたスタントウーマンのライム役では、ハ・ジウォンの心意気がよく伝わってきた。
努力を積み重ねて生きてきたライムは、わがままな御曹司ジュウォン(ヒョンビンが演じた)の誘いを颯爽とはねつける。
ところが、ドラマは一転してラブコメとなり、ライムとジュウォンの魂が入れ替わってしまう。ライムを演じていたハ・ジウォンも今度は傲慢なジュウォンになりきらなければならなかった。
ハ・ジウォンは必死だった。最終的に彼女は異性になりきり、撮影が終わっても口調や仕種が戻らなくなったという。それほど役に集中していたのだ。
そんなハ・ジウォンにとっての次なる代表作は『奇皇后』だ。
彼女は運命に抗うことができなかった奇皇后の人生をしっかりと受け止め、前向きに生きていく姿を堂々と演じた。
「与えられた役柄そのものの人生を歩んでみたい、と思えることが大切です」
そう語るハ・ジウォン。その言葉のとおり、彼女にとって「演じる」とはまさに「生きる」ことなのだ。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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