朝鮮王朝最高の名君だった世宗(セジョン)

「訓民正音」の作った理由

幼いころに多くの本を読んでいた世宗。そんな彼の一番の功績が、民族固有の文字である「訓民正音」の創製だ。
それ以前の朝鮮半島では、漢字が主体的に使われていた。しかし、それを使うことができたのは特権階級(官僚や知識人)の人たちだけで、一般庶民にとっては覚えるのが難しい文字だった。そんな様子を見て心を痛めた世宗は、民族固有の文字である「訓民正音(フンミンジョンウム/現在のハングル)」の創製に取り組んだ。




「訓民正音」が完成したのは1443年で、公布されたのは3年後の1446年である。
現在は広く浸透しているが、最初はあまり伝わらなかった。その理由は、漢字を使う特権階級の人たちが自分たちの特権を脅かされないようにするために、「訓民正音」の普及を妨げていたからだ。
世宗は1450年に世を去るが、「訓民正音」を創製したことで多くの尊敬を集めた。韓国の小学校にはかならず彼の銅像が立っている。朝鮮王朝最高の聖君と呼ばれた世宗は、まさに偉大な王だと言える。

文=康 大地(コウ ダイチ)
記事提供:「歴史カン・ヒボン」http://kanhibon.com/

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