朝鮮王朝悪女列伝7「貴人(キイン)・趙氏(チョシ)」

因果応報の最期

その後、昭顕の妻の姜氏は「仁祖の命を狙って献上のアワビに毒を盛った」という理由で、自害に追い込まれている。
この事件の首謀者に姜氏を仕立て上げたのが趙氏だと言われている。趙氏は姜氏を憎んでおり、その憎悪が偽りの毒殺説を捏造させたのである。
昭顕は世子として世を去ったので、本来なら昭顕の息子3人の中から新しい世子が選ばれなければならなかった。
しかし、仁祖はなぜか昭顕の息子3人を済州島に流してしまった。自分の孫であるにもかかわらず……。
さらに、3人のうちの2人が不可解な死を遂げている。明らかに、仁祖ないしは趙氏が送った刺客に殺されているのである。
結局、仁祖は昭顕の弟を世子にした。これが17代王となった孝宗(ヒジョン)である。しかし、この王位継承は朝鮮王朝では絶対にあってはいけないことだった。代を継ぐときは必ず世子の息子にいかないといけないのに、仁祖は自分の次男に王位継承を変えてしまったのである。




これも仁祖と趙氏の共同の企みではないかと言われている。
しかし、趙氏にも天罰が下るときがやってくる。
仁祖が世を去って孝宗が即位すると、趙氏の立場は途端に悪くなった。最終的には、趙氏は孝宗から嫌われて死罪になっている。
因果応報と言うべきか。貴人・趙氏の最期は本当に哀れであった。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

朝鮮王朝悪女列伝8「金介屎(キム・ゲシ)」

朝鮮王朝悪女列伝1「廃妃・尹氏(ユンシ)」

朝鮮王朝悪女列伝2「張緑水(チャン・ノクス)」

「朝鮮王朝三大悪女」の中で誰が一番の悪女か?

「朝鮮王朝三大悪女」よりもっと強烈な悪女とは?

朝鮮王朝三大悪女は誰なのか

ページ:
1 2

3

注目記事のエッセンス1

記事「トンイは張禧嬪(チャン・ヒビン)より悪女なのか?」

ドラマ『トンイ』は日本でも大人気を博した。トンイを演じたハン・ヒョジュの魅力もあって、トンイがいかにも明るくて純粋な女性のように描かれていた。一方の張禧嬪は、朝鮮王朝3大悪女の1人に数えられて、悪女の代名詞になっている。しかし、本当の悪女はどちらだったのだろうか。史実を見ていくと、トンイの別の顔が見えてくる。

ページ上部へ戻る