あの日のヒョンビン/第4回・人気スターの宿命

 

ヒョンビンは、果たしてどのように思われているのか。周囲の人々は彼を「まっすぐ生きている人」と評価する。ヒョンビンがそう思われるのは、何よりも家族を大事にしているからだ。




家族愛が強い

ヒョンビンは言う。
「私が最も大事に思うのは家族です。母から家族の大切さを学びました」
韓国では当たり前のことなのだが、ヒョンビンの家族愛は強い。
「いつからか知りませんが、自分よりも家族を先に考えるようになりました。俳優として活動している過程でも、いつも家族を思っています。もっと勉強をしようと思ったのもそうです。後に私にも子供ができて、その子が父の学歴を話すとき、少しでも誇りに思ってくれたらいいなと思いました」
真面目すぎるとも言えるほど誠実な価値観だ。ヒョンビンはこのような価値観を俳優としての行動指針に生かしている。
彼が俳優としてどれほど生き方に集中しているかを物語る逸話がある。
俳優という仕事は、大衆の人気に大きく左右されるだけに、得るものも多いが諦めなければならないものも多い。




「私は、同じ年頃の人たちと一緒に楽しめないことが多いのが残念です。気軽にクラブに行ったこともないんですよ。あるとき、若者が多く集まる繁華街で撮影したことがあります。帽子やアクセサリーを売っている屋台などを見ながら、急にブラブラと歩きたくなりました。悩んだ後、車から降りて歩いてみましたが、誰も私を気にしていないのに、まるで裸で歩いているような気がしました。道を歩くにも勇気が必要だということを知りました」
人間なら誰もが周りの人に気を使うことなく自由に行動したがるものだ。しかし、ヒョンビンにはそれができない。人気スターの宿命なのである。
(次回に続く)

文=朴敏祐(パク・ミヌ)+「ヨブル」編集部

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