パク・ソジュンが主演した『梨泰院クラス』は、韓国のJTBCで放送されたのだが、2020年3月21日に最終話の放送を終えた。注目されたのが視聴率だ。結局、最終話は16.5%の数字を挙げた。
新しい時代を作る
『梨泰院クラス』は、視聴率でも大成功だった。
このドラマは、主役のパク・セロイの復讐劇がメインのストーリーになっていたが、数字を見ても視聴者が大いに満足できる結果となった。
それにしても、今の時代にパク・セロイというキャラクターはどんな意味を持っているのか。
もともと、パク・セロイは融通が利かない男で、頭を下げることができずにすべてを失った。辛い境遇に遭い、失意のまま梨泰院(イテウォン)にやってきた。
梨泰院と言えばソウル有数の繁華街で、人間の欲望が渦巻く街だ。その中で、パク・セロイは大いに刺激を受けて、新しい人生に踏み出していく。言ってみれば、梨泰院は復活の街になったわけだ。
今は混沌とした時代だが、その中でもチャレンジ精神に溢れる若者たちがいる。その象徴となったのが、梨泰院で新しい野望に目覚めたパク・セロイだった。
彼は、復讐を果たすことをモチベーションにして、全霊で戦いに挑んだ。そうした勇気を持った若者たちが、新しい時代を作っていける。
パク・ソジュンが演じたパク・セロイに、勇気をもらった人が多いことだろう。だからこそ、『梨泰院クラス』は最終話まで人々を刺激し続けたのだ。本当に『梨泰院クラス』は、魂を揺さぶられるドラマだった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)