人はなぜマラソンを走るのか(中編)

28a29204c0c1859d77fa89069efbeaf7_m

20世紀前半のマラソンは、苦行に堪えて長時間の猛練習をこなした選手が優位に立つという構図が続いた。いわばスタミナ勝負に終始していたわけだが、そのマラソンにスピードの重要性をもたらしたのがエミル・ザトペックだった。

優勝者は初マラソンだった

ザトペックは1952年のヘルシンキ五輪で、5000メートル、1万メートル、マラソンの長距離3冠を達成した怪物ランナーである。

彼がヘルシンキ五輪でマラソンを制したときの逸話がおもしろい。

すでに5000メートルと1万メートルを制覇したザトペックは、余勢をかってマラソンに出場してきたが、それ以前に一度もマラソンを走ったことがなかった。案の定、どんなペースで走ればいいのか皆目見当がつかない。大会前に新聞を読んでいて、目をつけたのが優勝候補のピータース(イギリス)だった。

「ピッタリと優勝候補をマークしていけばなんとかなるだろう」

レースが始まると、極端なハイペースになった。初マラソンのザトペックは面食らったが、先頭から離されるわけにもいかず無理して付いていった。10キロメートル地点を過ぎた頃、とうとうザトペックはピータースのそばに寄って「ペースが速すぎないか」と聞いてみた。

ライバルにペースを聞くとは、ザトペックも随分と天真爛漫だ。(ページ2に続く)

ページ:

1

2 3 4 5 6

関連記事

ピックアップ記事

  1. 韓国に旅行に行く楽しみの最たるものは、やはりおいしい料理を食べることではないだろ…
  2. 江戸時代の町並みがよく残っていることから「小江戸」とも称される千葉県の佐原。本当…
  3. チヂミは、韓国では「ジョン」とも呼ばれる。この「ジョン」は昔から宮廷でも作られて…

注目記事のエッセンス1

記事「初心者でも大丈夫!おいしいキムチの作り方」

白菜は、塩漬けしたものを用意する。自宅で漬ける場合は、大きめのボールに入れた白菜の根元にまんべんなく塩を入れ込み、呼び水となる薄めの塩水を下に引いておく。呼び水を入れる理由は、日本の白菜は水分が少なめだからだ。
そして、重石をのせて一晩寝かせる。翌日に白菜の塩水を捨てながら、塩加減を調整していく。日本のおしんこより塩味が少し薄いくらいがちょうどいい。
また、面倒なときは、白菜の塩漬けを買ってくるという方法もある。
さらに、キムチ作りに欠かせないのが味の決め手となるヤンニョム。これをつくる際は、ごはんを入れることが大事なポイント。ごはんは糊の役目を果たし、キムチ全体にとろみを出してくれる。

注目記事のエッセンス2

記事「チーズタッカルビは新大久保でなぜ人気があるのか」

そのままでも高い人気を誇ってきた「タッカルビ」。それにチーズを多めにからませるという斬新な発想から出来上がったのがチーズタッカルビだ。
新大久保の韓国レストランに行って、実際に食べてみよう。
焼き上がったタッカルビが鉄板の両脇に並べられ、その中央にチーズがたっぷり置かれているのが、典型的なチーズタッカルビだ。
そのチーズも2種類というのが基本。1つはモッツァレラチーズで、もう1つはチェダーチーズである。鉄板の中央に2種類のチーズがたっぷり載せられている光景は、まさに圧巻である。

ページ上部へ戻る