現在の韓国芸能界には20代後半の大物スターが数多くいる。彼らは芸能活動に支障がないように兵役を延期してきたが、現実的には30歳までに入隊しなくてはならない。そういうことを含めて、韓流スターが直面する兵役問題について考えてみよう。
兵役の義務
韓国に生まれた男子ならば、19歳になる年に徴兵検査を受ける。その徴兵検査では心理検査と身体検査が行なわれ、1級から7級までの兵役等級に分類される。そして、1級から3級までが現役兵として実際に軍隊に入る。
持病があるなどの理由によって4級に判定されると補充役となり、社会服務要員として公共機関で働いて兵役の代替勤務をする。
また、現役兵として軍務に就くべき人も、選抜試験に受かれば、義務警察で兵役の代わりを務める制度もある(義務警察はいずれ廃止される予定)。
なお、スポーツの世界なら、オリンピックで銅メダル以上、アジア大会で金メダルを取れば兵役免除の特典があるが、芸能人にはそれがない。『スポーツ選手は韓国の国威発揚に貢献しているが、芸能人はその人気によって韓国の評価を高めても基本的には個人の活動が中心で高収入を得ている』と見なされているからだ。
かつては軍の広報を担う芸能兵という存在もあったのだが、不祥事が続いて2013年に廃止になっている。よって、芸能人も一般人と同様に軍務に就かなければならなくなった。(ページ2に続く)