あまりに早すぎた
5月4日になると、孝明世子の妹であった明温(ミョンオン)公主(コンジュ/王の正室が産んだ王女のこと)の夫が病床を見舞っているし、側近の臣下たちも再び孝明世子に呼ばれている。
この段階では、回復のきざしも多少はあった。
しかし、5月6日になると病状がさらに悪化し、ついに孝明世子は帰らぬ人となってしまった。
享年は21歳だった。
その死は、あまりに早すぎた。
孝明世子がもっと生きていれば名君になったはずだし、そうであれば朝鮮王朝の歴史も変わっていただろう。
本当に、惜しい人が早世してしまった。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
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