朝鮮王朝悪女列伝7「貴人(キイン)・趙氏(チョシ)」

 

貴人(キイン)というのは、側室に与えられる二番目に高い品階のことである。最終的に貴人まで昇格した趙氏(チョシ)は、仁祖の長男夫婦に対してどれほどの悪事を働いたのだろうか。

失意の仁祖をなぐさめた側室

仁祖(インジョ)が統治していた1636年12月、清が10万を越える兵力で攻めてきた。
朝鮮王朝は完敗し、1637年1月に仁祖は漢江(ハンガン)のほとりで地面に頭をこすり付けて清の皇帝に謝罪し、朝鮮王朝はなんとか滅亡を免れた。
しかし、仁祖の息子3人は人質として清に送られてしまう。
仁祖が悲嘆に暮れて王宮に帰ってきたとき、やさしく慰めたのが趙氏である。この女性は相当な悪女なのだが……。
後に仁祖の娘や息子を産む。しかし、すでに仁祖には4人の息子がいた。もっとも、趙氏が産んだ息子というのは出来がよくなかったので、異母兄たちをさしおいて世子になるのは無理であった。




仁祖の長男は昭顕(ソヒョン)である。1637年に清の人質となったが、その妻は姜氏(カンシ)と言う。
趙氏はこの姜氏と仲が悪かった。
(ページ2に続く)

朝鮮王朝悪女列伝8「金介屎(キム・ゲシ)」

朝鮮王朝悪女列伝1「廃妃・尹氏(ユンシ)」

朝鮮王朝悪女列伝2「張緑水(チャン・ノクス)」

「朝鮮王朝三大悪女」の中で誰が一番の悪女か?

「朝鮮王朝三大悪女」よりもっと強烈な悪女とは?

朝鮮王朝三大悪女は誰なのか

固定ページ:

1

2 3

注目記事のエッセンス1

記事「トンイは張禧嬪(チャン・ヒビン)より悪女なのか?」

ドラマ『トンイ』は日本でも大人気を博した。トンイを演じたハン・ヒョジュの魅力もあって、トンイがいかにも明るくて純粋な女性のように描かれていた。一方の張禧嬪は、朝鮮王朝3大悪女の1人に数えられて、悪女の代名詞になっている。しかし、本当の悪女はどちらだったのだろうか。史実を見ていくと、トンイの別の顔が見えてくる。

ページ上部へ戻る