『雲が描いた月明り』で、芯の強い世子(セジャ)の役を好演したパク・ボゴム。彼の少年時代には、様々な試練があった。それを乗り越えたからこそ、いまのパク・ボゴムがあるのだろう。
厳しい境遇
記者会見やインタビューなどでパク・ボゴムに会った人は、誰もがその優しさに魅了される。物腰が柔らかくて、周囲の人への気遣いが溢れていて、さらに謙虚な姿勢を保っている。
「よほど育ちがいいのかな」
そう思うのが当たり前なのだが、実際のパク・ボゴムはそうではなかった。
彼は、厳しい境遇の中で成長している。小学生のときに母親が亡くなっており、とても辛い日々を過ごした。
中学生のときは父親が起業したのだが、多額の借金を背負ってしまい、なんと中学生のパク・ボゴムも連帯保証人として負債がのしかかってきたという。その精神的な重圧たるや、いかばかりだっただろうか。さらには、俳優活動を始めたあとも、負債のために自己破産をせざるをえなかった。
こうした出来事を振り返ってみても、パク・ボゴムには様々な試練があったと言わざるを得ない。
数々の試練の中で、パク・ボゴムは卑屈になってしまったのだろうか。
いや、決してそうではない。むしろ、他人への思いやりや前向きな人生観を身につけたのである。
パク・ボゴムの話を知って思い出したのはペ・ヨンジュンのことだ。彼も、小学校時代に父親が起業して牧場を開いたのだが、それが失敗に終わって家まで手放す結果となってしまった。
経済的に大変厳しい小学校時代を過ごしたのだが、ペ・ヨンジュンはその境遇に負けたわけではない。むしろ、「微笑みの貴公子」と呼ばれるほどの柔軟な考え方を身につけたのである。
「神様はその人のために、がんばれば乗り越えられる試練を与える」
そういう言い方がある。
パク・ボゴムにしてもペ・ヨンジュンにしても、自分が試練に負けないでがんばったからこそ、いまの彼らがあるのだろう。
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