『オクニョ』を通して朝鮮王朝の制度と王家の何がわかったのか?

 

『オクニョ 運命の女(ひと)』の中でチン・セヨンが演じたオクニョは、典獄署(チョノクソ)で生まれて育ったことになっていた。それだけに、典獄署はこのドラマで重要な舞台であった。果たして、典獄署とは何であろうか。




典獄署の役割

朝鮮王朝時代に、行政の最高機関のことを「議政府(ウィジョンブ)」と言ったが、この議政府には6つの官庁があった。これを六曹(ユクチョ)と呼んだ。
六曹の1つが刑曹(ヒョンジョ)であり、法務全般から刑罰までを仕切る官庁だった。この刑曹に所属する役所の1つが典獄署だ。
それでは、典獄署では何をしていたのか。
罪を犯した囚人たちを拘束すると同時に、裁判によって決まった刑を執行する役目を負っていたる。
現代に置き換えれば、典獄署は刑務所と同じである。
この典獄署は、どんな者たちが収監されていたか。
朝鮮王朝時代、刑罰には5種類があった。
刑が重い順に言うと、死(サ/死刑のこと)、流(ユ/遠方に流罪にする刑)、徒(ト/つらい重労働をさせる刑)、杖(チャン/杖で叩く刑)、笞(テ/笞で打つ刑)であった。




こうした刑罰の中で「笞」に該当する者は収監されることはなかった。つまり、典獄署の監獄に入っていたのは「杖」以上の罪に問われていた者たちであり、やがて、「流」の者は遠方へ流罪となり、「死」の者は死刑になってしまった。
(ページ2に続く)

女帝の手先として暗躍した鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)

朝鮮王朝三大悪女の鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)は救いようがない悪女!

『オクニョ』に登場する一番の悪女は誰か?

『オクニョ』の実在した登場人物は実際にどんな人だった?

最終回が間近の『オクニョ』で一番の悲劇をこうむった人物は?

史上最悪の夫婦!鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)と尹元衡(ユン・ウォニョン)

固定ページ:

1

2 3

注目記事のエッセンス1

記事「トンイは張禧嬪(チャン・ヒビン)より悪女なのか?」

ドラマ『トンイ』は日本でも大人気を博した。トンイを演じたハン・ヒョジュの魅力もあって、トンイがいかにも明るくて純粋な女性のように描かれていた。一方の張禧嬪は、朝鮮王朝3大悪女の1人に数えられて、悪女の代名詞になっている。しかし、本当の悪女はどちらだったのだろうか。史実を見ていくと、トンイの別の顔が見えてくる。

ページ上部へ戻る