スターが訪れた店に行ってみる
韓国の芸能界には、一つの鉄則がある。それは、「お高くとまったらすぐに人気が落ちる」ということだ。
韓国の人たちは、いくらスターといえども、彼らに「身近な親しみやすさ」を求める。家族主義的な儒教の倫理観が色濃く残る韓国社会では、情に厚く謙虚であることが好かれる条件なのだ。
それゆえ、韓国のスターは慈善活動に熱心に取り組み、周囲の人たちへの感謝をいつも忘れない。自分一人でスターになったような顔をしたら、絶対に駄目なのである。そして、自分がどれだけファンのそばにいるかをアピールする。そうした気持ちが強いだけに、ファンが集まる場所にも積極的に出ていく。だからこそ、気軽に新大久保の韓国料理店にも顔を出せるのだ。
気軽にサインにも応じてくれるので、そうした宝物が新大久保の各店に数多く残ることになる。これは、ファンにとってはたまらなくうれしいことだ。
スターが食事をした席に自分も座って、同じものを注文して食べる。そうすると、彼らに一歩でも近づいた気持ちになる。この充実感は何にも代えられない。
今日も多くのファンが、あこがれのスターたちの残り香にひたろうと、ウキウキしながら新大久保を訪れている。
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