イメージの問題
さらに、韓国らしい理由がある。それは、韓国人の自転車に対する意識が日本とはまったく違うということだ。
韓国人の中には両班(ヤンバン/朝鮮王朝時代の上流階級)という意識が強い人が多く、自転車に乗ることに抵抗がある。
「見た目がチマチマしている」
「クルマが買えないみたいで、世間体がよくない」
そんなふうに見なされる傾向がある。
要するに、「乗るならば自動車に乗るべし。自転車で必死にペダルをこぐ姿は見栄えが悪い」と思われがちなのだ。
それは、大都市でも地方でも同じ。
かくして、韓国人の多くは、クルマに乗るか悠然と歩くか、という選択肢になり、自転車に乗らない。
ただし、若者にとって自転車は、青春の躍動感をあらわす乗物としていいイメージもある。これからは、少しずつ韓国でも自転車が増えてくるかも。